CL東京を終えて
【はじめに】
こんにちはおもちです。
今回はこの間行われた、CL東京について振り返りの記事を書いていこうと思います。
って、まだ始まってねぇよ!!!!
と読者の皆様は思ったことでしょう。
当記事は「CL東京がすでに終わった」と仮定して、新弾環境考察記事を書いていこう!という趣向で筆をとっています。
この書き方は
・先行きの見えない新環境について僕自身が頭を整理できる
・環境について一歩進んで考える機会を作れる
という2点がメリットとして挙げられます。
ツイッターを見ていると、終わってからいくらでも、ああだったこうだったと講釈を垂れることができますが、それは結果を見てから起こる結果論でしかありません。
ではその結果論を先に持ってこれば良いのでは?
というのが今回の執筆のテーマになります。まだ見ぬ東京CLの環境予想、デッキ選択の経緯を、頭を整理する意味を込めて書いていこうと思います。
【今までの環境の推移】
さて今回の環境はシーズン最初の大型大会ということで、とにかく新弾が目立つような環境となりました。
JCSから新弾発売までの環境の流れを整理します。
・JCSでレシリザ、スペネク、MMToolBox(ミュウツー&ミュウGXで色々なGXポケモンのわざを使いながら立ち回るデッキを以降こう表記します。なぜならカッコいいから)が登場する
↓
・リミックスバウト、ドリームリーグを通してやや超タイプ、ほのおタイプの強化が入る
→カラマネロから展開するデッキの台頭と多様化(ウルネク、スペネク、ガブギラ、ソルルナなど)
→リザテルによるさらなるレシリザ強化
↓
・レシゼクの登場により、単純火力でテンポを取られて不利を押し付けられるルガゾロが減る
≒アローラベトベトンの特性で止まりがちな非GXデッキ(デスカーンギラティナ、グランブル)が戦いやすくなり復権する→グランブルはドリュウズという相方も見つける
↓
・カラマネロ系、グランブル、レシリザ、MMtoolbox、ジラーチサンダーに有利が見込めるデッキとしてデスカーンギラティナ(ホミカーン)、マタドガスの2デッキが上がってくる
以上の流れで、新弾「オルタージェネシス」を迎えることとなりました。
【新弾の環境と考察】
オルタージェネシス環境における特筆すべき点は
①アルセウス&ディアルガ&パルキアGX(以降それぞれのイニシャルをとって便宜的にADPとします)のカードパワー
②「タッグコール」「しまめぐりのあかし」をはじめとしたTAGTEAMへの大幅強化
③タッグサポートによるデッキ構築の変質
以上の3点が主に挙げられるでしょう。
②、③はもう少し広義で捉えれば「GXが大幅に強化された」とも言えます。
ここまで来たところで、新弾前の環境はざっくりと
マタドガス、カラマネロの超、デスカーンギラティナ、グランブル、ドリュウズなどの非GX
VS
レシリザ、MM2ToolBoxなどのパワーの強いTAGTEAM
という環境図でした。
ここにADPが加わることで大きく環境が動きました。
ADPのGXわざのテキストは簡単に言うと、火力を上げながら以降ずっとサイドを1枚分多く取れると言うもの。これが現れたことによって、そもそもADP側は
「非GXのポケモンを3体倒せば良い」
という認識になったのです。
さらに特筆すべき点として、
”カプ・テテフGXのエナジードライブでジラーチが落とせ、サイドを2枚取れる”
というのも挙げられます。テテフがアサルトサンダーばりの火力を出しながら、サイド2枚を取って勝利する流れです。
つまりADP相手では、ADPがGXわざを撃った後にバトル場で耐久してしまうと、次のターンは上のわざの”アルティメットレイ”でエネルギー加速が認められるため、テテフやサブアタッカーにエネルギーをつけ、グズマなどのベンチ引き出しの手段によって簡単に残りのサイドを取り切ることができるようになりました。
この状況は非GXのデッキ、特にカウンター系のデッキであるマタドガスやデスカーンギラティナのデッキは非常に厳しいと言わざるをえません。ターン数が足りないため、ダメカンのバラマキが足りないのです。どうにかミミッキュのまねっこで返すなどのアプローチをしても、アルティメットレイの素点は150と現環境では控えめなため、一発で取り返すことなどが難しいと言えます。
特に新弾の直後はプレイヤーがこぞって新弾のカードを用いることが予想されます。このためADPへの勝ち筋を考えると、有効なデッキが思いつかなかったことと①を理由に、攻撃まで2ターン以上を必要とする非GXポケモンを主体で戦うという選択肢は要検討の案件になりました。
続いて考慮したのは
このADPで実際に戦えるかどうか?
という点です。
このADPの特色として
・GXわざ以降の対戦ではダメージ+30されて、サイドを余分に1枚取れる
・わざのエネルギー加速が好きなところにエネルギーを3枚も山から貼るため強力
・エネルギーの色が鋼、水であることから
→自身の弱点であるフェアリータイプに採用した鋼ポケモンで弱点を突ける
→レシリザに対して弱点の水ポケモンを採用しながら、エネルギー加速の問題点を解決できる
という点が挙げられます。
ADPは上わざのアルティメットレイが撃てるところまでこぎつければ
・アルティメットレイの150+30点で非GXを落として2枚、弱点を突いてタッグチームを落として4枚の合計6枚
・アルティメットレイ150+30点でダメージを負わせて、次のターンでそこを狙ってタッグチームを落として4枚。さらに次のターンでジラーチなどのサポートポケモンを狙って2枚以上
・アルティメットレイ150+30点でカプ・テテフGX、デデンネGXなどを落とし、さらに次のターンでカプ・テテフGXやデデンネGXなどを狙い落として相手のアタッカーを無視しながら3枚ずつ進行する
というプランが立てられます。
そこまで行ってしまえば2〜3ターンぐらいで勝負がついてしまうというわけです。
この理想的なサイド進行が環境トップ相手にできるかどうか、というところがADPのデッキで挑むかの分かれ目となりました。
話が少し逸れます。
僕はCLなどの大型大会は「いかに勝てるデッキに勝つか」というところがひとつポイントになると考えています。その”勝てるデッキ”が大会の中で多ければ多いほどいい。
「そもそも自分が有利対面ならば根本的に苦しい試合にならない」
という考え方です。
では今回予想されるデッキタイプは何か?を考えていきます。
まず新弾のADPは目新しさや強力なテキストから一定数いて
次に単純にカードパワーの高いレシリザ
ADPの弱点を突くことのできるフェアリー系
対応力が魅力のMMToolBox(ミュウミュウ)
の4つではないかと予想しました。
ここまでくると選択肢としては
・これらのうちのどれかを握る
・これら全てに強く出れる(あるいは負けにくい)デッキを作る
の2択になります。
前者はJCS優勝の方のレシリザという選択、後者は京都CLにおけるとーしんさんのフーパブラッキーという選択の考え方です。
これに加えて、当たるであろう他のアーキタイプに勝率がある程度見込める、というところも忘れてはならないポイントです。
では話をADPに戻しましょう。
ADPの課題は
・レシリザ、フェアリーデッキ(サナニンフ、グランブル)に対して本当にエネルギーの色的な弱点を利用しながら立ち回れるか
・ミュウミュウなど他のデッキへの勝ち筋はどう作っていくか
という点となります。
これについてはある程度の回答を用意したデッキを後ほどアップしますのでご確認ください。
一旦ここでADPのお話は終わりです。結果的には満足のいく構築が作れなかったため握ってません笑
次のデッキの考察に向かいます。
次に検討したのはフェアリーデッキです。僕自身にとってはCL京都から馴染みの深いグランブル、フェアリーのタッグチームであるサーナイト&ニンフィア、そしてエルフーンGXのデッキです。
新しく登場したタッグサポート「レッド&グリーン」や「しまめぐりのあかし」によってエルフーンのデッキはかなり強化されたと言えます。単純にうっとおしさが倍増しました。
これらのデッキは総じて3龍やレシゼク、アーゴヨン&アクジキングGXといった最近登場したカードに対して弱点で1撃で沈める見込みがあり、かつそれ以外のデッキに対しても相応の苦労を強いることができます。
デッキ作成において意識すべきは
サナニンフは
・レシリザに勝てるかどうか
・その他のデッキに対して本当に優位が取れるかどうか
・エネルギーがいっぱいついたエルフーンをぶっ飛ばされたらどうするか
・根本的な構築
・一定数いる他のフェアリータイプ(エルフーンやサナニンフ)をどうするか
という点が検討すべきところになります。
ミュウミュウに対してかなり強くなる無人発電所も考えると、エルフーンに関しては何よりスタジアムアドバンテージをとることが優先されると思います。グランブルはパッと考えると、フェアリー相手を除くとかなり相性が良くなりそうなので検討余地がありました。
ここのあたりのデッキは解決すべき課題が他よりも明確であり、かつ非常に少ないため、かなり視野に入れてデッキを作成しました。
僕個人は今回無人発電所をキーカードとして多投したサナニンフとグランブルを作成したので、こちらも後ほどご覧ください。エルフーンは個人的に勝ってもあんまし喜べないので見送りました(笑)
まぁ相手にフラダリラボか無人発電所か選べ!!ってできるのは面白かったですね!!!!あとかわいい。
次はレシリザです。
正確にはレシリザテールナー。僕は早い段階でレシゼクを入れる、という選択肢はきっていました。これは前に先に出てきてしまった場合に予想されるフェアリー対面が非常に不利だということが大きいです。
今まで練りに練られたレシリザの構築をわざわざ崩す必要性は特にない、というのが結論になります。
メリットデメリットを整理します。
レシリザのメリット
・先攻からマーシャドーを含めて展開し相手の事故を狙いつつ自分だけアドバンテージをとれる
・カードパワーだけで「その他」のデッキを圧倒できる
・新弾では十分強化の対象となっている
デメリット
・前回、前々回と環境トップに君臨しているため、戦い方が知られている
→勝ち筋やデッキ構築を読まれやすい
・一定数確実に負ける対面がある
まぁ結局レシリザはメリットしかない(笑)
ぶっちゃけパワーを押し付けるならレシリザでいいのでは?となるんですが、根本的にみんな「レシリザに勝てるように」デッキを組むのが大前提となってくるはず(なってくるよね??)なので、そういう相手を踏みまくってなんだかんだ勝てない、という事態はあると思います。つまるところ、やりにくい相手ばっかり踏みそう、ということです。
まぇでも身も蓋もないことを言えば、レシリザは全部先攻とればかなりの確率で勝てます。
レシリザを握る場合は、何と当たる可能性が高いか?を考えて、プレイングを練習し、採用カードを少しいじる必要があるのではないかと思います。
僕は自分が用意していたデッキに一向に勝てなかったので諦めました。
最後はMMToolBox(ミュウミュウ)です。名前がカッコいいので好きです。
今回最後まで悩みました。
とにかく強いなと思ったのがラティオスGXのクリアビジョンGXでADPのオルタージェネシスGXを止めてしまえば、どっちかというとこちらの優位が取れるという点。オルタージェネシスGXは強力ですが、撃たれたところでこちらから先にダメージを乗せることができるため、ミュウミュウは安全な状態のまま次のターンを迎えることができます。そもそもADPはオルタージェネシス後も火力が180でタッグチームは1撃で落とせないところが、ありがたい。
またメガミミロップ &プリン(メガミミプリン)GXのわざを使って打点補完とベンチ制限もかけることができ(溶接工手張りで即起動なのもえらい)、GXわざを使って、ベンチのマニューラGXなどのHPの高いシステムポケモンを狙い打ちに行けるところも地味に強いと思いました。グランブルやサナニンフに150〜160のダメージを乗せられたミュウミュウに”しまめぐりのあかし”をつけながらメガミミプリンのGXわざを使えば、倒しても美味しくないし、ベンチに下げればねむりが解除されてもう一回攻撃される、という2択を迫る動きも良かったです。
まぁ当然のようにフラダリラボ貼られてぶっ飛ばされたし、ウルガモスGXで綺麗に打点調整されたわけですが(笑)ウルガモスされると「しまめぐりのあかし」なんだかなぁってなるんですよね。特性で気絶するので結局意味ないというか。
無人発電所の対策だけ無限に積んでいて良かったなという気持ちです。フラダリラボ!!!!ブラボー!!!!
【意識したこと】
CLなどの大型大会にのぞむにあたり、意識する点はいくつかあるかと思います。
先述していますが、僕は
「勝てるデッキにちゃんと勝つこと」
それに加えてデッキ作成は
「共通項を見つけること」
を重要だと感じて東京CLに臨みました。
共通項とは
GXの特性ポケモンが多いだとか、ポケモンのどうぐが多いだとか、たねポケモンの特性が多いだとか、火力が高いだとか、タッグが多いだとか
そういうのです。なんでもいいので気付いたことをメモっていきました。そこから
デッキタイプを観察する→共通点を見つける→それに対応できるデッキ(カード)を決める
という流れでデッキの調整をしていきました。
今回でいうと
・オルタージェネシスをどうにかする(防ぐor撃たれてもいいような盤面にするor上からぶっ飛ばす)→※そもそも撃たれず殴ってくるかもしれないことも視野、初ターンに撃たれて本当にきついかどうかを検討する
・エルフーンとミュウミュウ、あるいはマニューラGXなどのデッキを見るなら無人発電所を入れる、グッズがうっとおしそうだからフラダリラボかフィールドブロアーで対応しやすいようにする(フラダリか無人かでを詰める)
・とにかくレシリザ、フェアリー、ADPを確実に突破する(ミュウミュウは相手の出方がわからなすぎた)
・オルタージェネシスを打破したら非GXに勝ち筋が濃いため、ラティオスGXを採用したマタドガス、デスカーンギラティナ、カラマネロ軸(スペネクなど)の超タイプのデッキ案の作成
・フェアリー軸のデッキ検討
を行ないました。
作ったデッキは
・MMToolBox
・レシリザMM(メガミプリン)
・カウンター超バレット
・レシリザ
・ADP
結果としてはそこまで大きな外れが無かったのが良かったかなあと思っていますが、すこし余計なことを考えすぎた気もしました。デッキに盛り込みすぎてよくわかない感じになってしまったんですよね。
無難にラティオスGXのわざをコピーしてオルタージェネシスGXを封じ込んで、そのままビートダウンした方が強かった説もあるし、まぁ何だかんだ力こそパワーって感じでした。
結局どうぐは剥がされる可能性があるし、どうぐ頼みにするならそっちに寄せた方がいいじゃんって感じでしたね!!
まぁCLで当たるのってそもそも思ってた相手だけじゃないんで…。もう少し煮詰めればよかったなと悔いの残る結果となりました。
今回思ったことを最後にまとめておきます。
・対策カードを”広く浅くなんとなく”で入れるのではなく明確に「このデッキとこのデッキ!」にと決める
・対戦をやるときにこういう形で勝ったとメモしておけば、「この勝ち筋がある」と明確にイメージできる
・勝ちたいデッキを3つ決めて、そこに勝てる練習とデッキ対策にする
(僕の場合はレシリザ系、ミュウミュウ、ADP)
・慣れが大事。練習大事。ミスで負けるのは実力!!
・アイデアは広く持って、先入観で「これは強い」と思わない。疑ってかかること
・1週間前までは「〇〇に勝てる?」を疑う。それ以降の練習では「当たったら仕方ない」の思い切りをよくし勝ちの精度を上げる。
・検討すべき注目カード「無人発電所」「アローラベトベトン(特性:かがくのちから)」「フラダリラボ」
色々思うところはありますが、 また次回のCLはしっかりとデッキを練り上げて勝ちたいと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
おもち
※このお話はフィクションです。